2017年12月2日 | 不動産購入
初めて不動産業者を尋ねるときは、なんとなく抵抗を感じる方も多いと思いますが、不動産業者との関係によって、家探しの過程や結果の満足度に大きく違いが出ます。
今回はこの関係づくりについて少しお話しします。
家を買うことについて、不動産業者を「パートナー」として相談できた人ほど、購入物件に満足しているようです。
理由は、連絡の往来により取引の過程や物件の隅々まで理解でき、納得したことが大きいからといえそうです。
つまり、お客様が家探しをしていく上で、不動産業者との関係はかなり重要という事になります。
ただし、どんな不動産業者であっても全て信頼関係を結ぶというのは現実的ではありませんので、家探しと同時に依頼をする不動産会社が信頼できるかどうかをしっかり見極めていく必要があります。
よって
「物件」→「不動産会社」→「購入」という流れではなく、
「不動産会社」→「物件」→「購入」という流れを作っていくのがお勧めです。
家は、お客様にとって最も高い買い物といえます。
専門家として自分の味方になる業者を是非選んでください。
それでは、どうしたら「パートナー」して相談できる関係になるのでしょうか。
不動産業者を見極める必要も当然あるのですが、不動産業者も人間です。
どのようなお客様に熱心にフォローをしてくれるのでしょうか?
▼不動産業者の心理を逆手に取る
不動産業者は、成約になって初めて報酬がもらえるビジネスモデルになっているため、一般的に毎月の売上を上げていく必要がある為、どうしても今すぐ契約しそうなお客様が優先されてしまいがちです。
その他のお客様をないがしろにするという事ではなく、営業マンも時間が割けなくなってくるのです。
そこでお客様が不動産事業者に気を遣う必要は全くないのですが、少し工夫が必要になってきます。
優秀な営業マンを自分の為に最大限の力を発揮してくれるように誘導するにはどうしたらいいでしょうか?
単なるメールのやり取りではなく、一度担当者と会って相談することが大切です。
「駅から何分以内」、「間取りは2LDKで〇〇㎡以上」等の条件だけを伝えるよりは、相談の段階でお客様の購入する動機・理由・目的など深いところまで踏み込んで話すことで、その方向性を「共有」できるかどうかが大切です。
優秀な営業マンはヒアリング能力が高いので、会話を膨らませることで優秀な営業マンかどうかの判断がしやすくなります。
仮に今すぐに購入出来なくても、マメに連絡を取り合う事で信頼関係を構築していけばよいのです。
営業マンの心理を逆手に取れば、
①お客様の方も積極的に「自己開示」をしていく。
②資金的な裏付けを明確にする。
③希望している条件などは、具体的にはっきり伝える。
④気になる物件があった場合は、積極的に意見を求める。
⑤物件情報が来たら、必ず何らか返事のメールを入れる。 など
つまり、初期段階で情報共有がされており、いいのがあれば購入する意識の高いお客様だと認識されれば、不動産業者もこまめに連絡をくれます。
ここぞという不動産事業者や不動産営業マンを見つけたら、不動産業者にお任せしっぱなしの受身体制ではなく、「パートナー」としての信頼関係構築をしていく工夫も必要です。
その辺りも踏まえておくと、皆さんの家探しの満足度も変わってくるでしょう!
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2017年12月1日 | インスペクション, マンション, リフォーム, 不動産購入, 建物検査, 性能向上, 戸建て
0.5ミリ以上のクラック(ひび割れ)には要注意! 購入前の外周チェックは重要です。
Hさんが購入を決めた物件は築30年の戸建て住宅です。
「新耐震」と言われる時期の建物ではあるものの、中古物件なので住宅の性能に不安を感じていました。
また、築20年を超えているので、築後年数の要件に抵触し、そのままの状態では住宅ローン減税が使えません。
そこで、リニュアル仲介の提案で既存住宅売買かし保険に加入するための建物インスペクションを実施することにしました。
税制改正により、かし保険の付保証明書が発行された住宅であれば、住宅ローン減税の対象とすることができるからです。
既存住宅売買かし保険は、国土交通省が認可した瑕疵保険法人が提供する保険商品です。
万が一構造に問題があったり、雨水の浸入などが発生した場合、最大1000万円まで保険金が下りるので、必要な補修費用を補てんすることができます。
既存住宅売買かし保険は検査と保証が一体となった、特に中古の木造住宅を検討する際には欠かせない保険制度です。
専門の建築士による建物インスペクションを実施した結果、建物の外壁や基礎に0.5ミリ以上ある、構造的に問題のあるひび割れがかなり存在していることが指摘されました。
このままではかし保険に加入できないだけでなく、ひび割れを放置すると、基礎コンクリートの耐久性に大きな影響を及ぼすほか、外壁からの雨水の浸入などが懸念され、とても安心して暮らせる状態ではありません。
もともと外壁のひび割れの補修跡が目立つ状態で、購入する際には外壁の塗装を実施することを検討していたので、売主様の協力のもと、物件の引渡し前に外壁塗装を中心とした劣化改修工事を実施することになりました。
専門家による建物インスペクションを行うことで中古物件に対する漠然とした不安が具体的になり、必要な対策を講じることができます。
きっかけは住宅ローン減税だったのですが、住宅ローン減税が利用できるだけでなく、かし保険に加入することで5年間最大1000万円の保証を受けることができ、何より建物の問題点が改善され、安心して暮らせる住環境を実現できたことに大満足のHさんでした。
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2017年11月29日 | インテリア, リノベーション, リフォーム, 不動産購入
突然ではありますが、インテリアに影響を与える4つの要素をご存知でしょうか?!
答えは、「色」「素材」「質感」「光」と言われます。
中古住宅購入時に室内の雰囲気で使用感がある場合、自分の目指すインテリアイメージに変更したいですよね。
その際、インテリアイメージをそのスタイルに沿ってどのような組み合わせにするかを具体的に選んでいきます。
しかし、室内には床、壁、天井といった空間のベースとなる部分に、家具などの主要な置き物、クッションなどの飾り物、家族が部屋に持ち込む生活道具など実にさまざまなアイテムが加わる為、一度に調和のとれたスタイルに統一するのは難しいのも現実です。
少しでもおしゃれで居心地の良い快適な部屋にするためにぜひ覚えておきたいものが、ベースになる床や壁などを含め、設備機器や家具、調度品などの室内の構成物(インテリアエレメント)それぞれがどんな「色」「素材」「質感」でできているかを分析することです。
インテリアを構成する要素で最も影響を与えるのが、これらに「光」を加えた4つだといわれています。
<室内環境に影響を与えるインテリアエレメント(4つの要素)>
「色」・・・「イメージ」と「居心地の良し悪し」を決める大切な要素。その特性や組み合わせによる心理的な効果は非常に重要。「カラーコーディネート」という言葉で話される事もあります。
「素材」・・・硬質な無機素材、温もりや親しみを感じさせる自然素材など、エレメントの持つ素材感も、インテリアに影響を与えます。同素材を使えば安定感が出ますが、わざと異素材を組み合わせて面白さを演出することもあります。
「質感」・・・同じ色のファブリックでも薄くて光沢のある素材と、光沢がなくてざっくりとしたボリュームのある素材では、受ける印象がぐっと変わります。「肌触り」という触感も重要。こだわりを持って選びたい部分です。
「光」・・・同じ布でも日中の強い光を透して輝くときと、夕暮れ時の印象、夜の照明に照らされたときの印象はがらりと変わります。選んだ色や素材、質感が光によってどう変化するかをチェックするのもインテリア選びの醍醐味です。
住宅購入時にリフォームを行う場合は、ベースとなる床、壁、天井を自由に変更が出来るため、種類や素材・バランス・位置などを自由に組み合わせる事が出来ます。
また、インテリアのおしゃれ度を決定するのが光=照明とも言われますので、リビングや寝室ではくつろげるように、ダイニングでは食事が美味しそうに見えるように、それぞれの部屋やコーナーの「目的に合わせた演出」が照明の役割であり、照明計画を立てリラックスできる住空間の創造にお役立ていただければ幸いです。
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2017年11月28日 | インスペクション, リノベーション, リフォーム, 不動産購入
お住まい探しで目にするリノベーションマンションやリフォーム済マンションがありますが
そもそもリノベーションとは、比較的大規模な工事によって、既存の建物を新築のときよりも性能や付加価値を高めることを言います。
デザイン性を高める、自分のライフスタイルに合わせた間取りに変える、耐震性能を向上させるといったことが挙げられます。
リノベーションのなかでもフルリノベーションは、建物を構造体だけの「骨組み=スケルトン」の状態にした後に行う大幅なリノベーションを言います。
マンションのフルリノベーションでは、コンクリートむき出しの状態まで解体され、間取りを大幅に変更することが可能になります。
床下の状態によってはキッチンや浴室といった、水まわりの位置も変えることができ、内装が一新されることで、築年数が経過していても新築のような住まいを実現する事ができます。
またリフォームとは、一般的に古くなった建物を新築の状態に戻すことを指します。
住宅でリフォームという言葉を使用するときは、壊れていたり老朽化したりしている箇所を直したり、修理したりすることを意味します。
工事の規模としてはシステムキッチンやユニットバス・トイレの入れ替え、設備の変更や修繕、外壁塗装・屋根の葺き替えなど、一箇所のみを修繕することを「リフォーム」と言います。
両方にはメリットとデメリットがあります。
リノベーションのメリット
・自由に設計できる
・物件の選択肢が増える
・新築を建てるよりもコストをおさえられる
リノベーションのデメリット
・築年数が長いために耐久性に不安
・住むまでに時間が必要であること
・ローンの金利が高くなりがち
リフォームのメリット
・費用が安い
・工期が短い
・完成後の住居をイメージしやすい
リフォームのデメリット
・住宅の機能は改善しない
・コストパフォーマンスが良くない
こういったこともお住まい探しの参考になさってくださいね。
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2017年11月25日 | お金, 不動産購入, 立地, 資産価値
今回はリニュアル仲介本部でのお話です。
住宅購入を検討なさる方で「子育て環境が良いからこのエリア」とおっしゃる方はとても多くいらっしゃいます。
これはもちろん大切な視点ではありますが、固執し過ぎると本末転倒になってしまうこともあります。
先日、とあるお客様から
「子育て環境がいいから、東京都○○区限定で探してきました。中古マンションはデザインが古い感じがするので、この新築マンションを買おうと思うのですが、どう思いますか?」
というご相談を受けました。
5,500万円、75㎡、最寄り駅徒歩10分、総戸数30戸の新築マンションです。
詳細は割愛しますが、私の見立てでは、それを買った場合15年後の資産価値は4,000~4,500万円程度という印象でした(相場変動考慮せず)。
これについては、率直にその旨お伝えし、お客様も「やっぱりそうか」というような反応でした。
でも、家は資産という側面の他に、そこで生活をするというお金には換算できない側面もあります。
今回で言えば子育て環境でしょう。
そこで子育て環境について、その希望エリアがどのように優れているのかをお聞きしたところ、自治体の手当等が充実しているというお返事でした。
確かに、家計にとっては手当てが充実しているのは助かります。
でも、もしそこのエリアにこだわっている理由の大きな部分がその手当だったとすれば、例えば総額300万円の手当を受ける為に1,500万円をロスするという状態になってしまいます。
賃貸で住み続ける計画であれば、そのようなエリアの選定方法もひとつかもしれません。
しかし、家を買う場合には、かなり大きな金額をそこに投資することになりますので、資産の全体像を考えてみることも、時には必要になります。
今回のケースであれば、「中古+リノベ」「広さを狭めてもっと都心に」など、まだ色々と検討すべき選択肢があるかもしれません。
今回は、住まい探しの条件のうちの一つを例として取り上げましたが、“中々良い物件に巡り会えない”と感じていらっしゃる方は、希望条件のどれかが選択肢を大きく狭める要因になっていることがあります。
もう一度、条件を見直してみて優先順位をつけてみるのも良いのではないでしょうか。
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2017年11月24日 | 不動産購入, 欠陥・トラブル
宅建業者は、宅建業法により売買契約の前に「重要事項説明」が義務付けられています。
ですから、宅建業法で定められた最低限の一定事項については説明をしてくれます。
しかし、逆に言えばその他の事項は説明義務がないということになります。
何も言わずして色々教えてくれる親切な業者もありますが、皆がそうとは限りません。
重要事項の説明にないものでも購入検討者には重要なこともありますので、下記の自分でも調べられる事項については調べておきましょう。
今回は、自分でも簡単に出来る事を3つご紹介します。
【1】購入しようとしている物件の
上記は、物件所在地の各市区町村のホームページ(〇〇市ハザードマップで検索)で、簡単に調べられる事が多いです。
(物件を検討する初期段階で知っていたほうがいいです。)
【2】不動産業者との内見とは別に現地に行ってみてください。
特に朝の通勤時間や夜の帰宅時間など、昼とは違い実際に住んだ時のイメージが出来ます。
車で現地を案内された場合は、駅まで実際に歩いてみる。
踏切や幹線道路を渡らないといけない場合、販売図面に記載の所要時間ではつかない事が多いです。
周辺のスーパーや公園なども実際に行ってみる。「ゴミ置き場」などの確認もしておいてください。
(昼と違って夜は暗い道も多いので注意が必要)
その際、物件周辺の住民に声を掛けていろいろ聞いてみるといいです。
マンションであれば、マンションの住民や管理人に・・。
少し躊躇される方もいますが、私の経験上出来れば複数の方に聞かれた方がいいです。
近隣トラブルがあったり、地元の住民しか知らないこともありますので。
【3】売主様から「物件に関する告知書」のようなものを書面でもらって下さい。
(仲介会社に言って、契約前にもらうことをお勧めします。)
物件について一番知っているのは売主です。売主様も特に悪気がないのですが、聞かれなかったので特に答えなかった、という事がよくあります。あの時言った、聞いていないということのないよう「書面」でもらいましょう。
実際には、買い付け申し込みをして契約条件等がまとまってしまうと、契約日までほとんど日数がありません。
契約当日までこのような事が分からず、契約当日に「そんなの聞いていなかった」となりかねないので、事前にもらうことをおすすめします。
上記3点で、分かった上で買うのは問題ないのですが、お客様にとっていちばん嫌なのは「知っていたら買わなかったのに」です。
宅建業者は、必要最低限については調査してくれますが、完璧にありとあらゆることの調査までは残念ながら義務付けられていません。
不動産営業マンももちろん、色々調べてくれたり聞いてくれることはありますが、全てを鵜呑みにせず、それ以外のソフトな面などはやはり自分の目でも確かめて自己防衛をする。
分からなければ、担当者に聞いてみる。
そういった意識を持つことも大切にしてくださいね。
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2017年11月22日 | インスペクション, セルフィン, 不動産購入, 建物検査
以前ですが、こんな記事を目にしました。
一部抜粋記事
「毎日新聞が都道府県や人口20万人以上の市区など計178自治体にアンケートしたところ、過去5年間で49自治体が分譲マンションの実態を独自に調査し、所有者でつくる管理組合すらないマンションが少なくとも671棟に上ることが分かった。老朽化の目安の一つとなる築30年以上のマンションは今後10年で倍増すると見込まれ、回答した自治体の約8割が「管理不全マンション」の急増で治安や防災上の懸念を抱いている実態が浮かんだ。」
この記事のとおり管理組合の管理不全だと良好な共同生活保つ事もマンション自体の設備、修繕などを管理することも困難になり、部材落下や倒壊、治安の悪化など住んでいる人も周囲の人にも悪影響を与えます。
そんなマンションを購入しない為にもプロの目線で確認してもらい、安心安全のお住まいを探されてはいかがでしょうか。
カザールホームでは気になるマンションを簡単に診断できる
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無料で簡単にご利用いただけますので
ぜひ気になる物件がありましたらお気軽にお使い下さいね。
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2017年11月21日 | 不動産購入, 築年数, 耐震診断
中古物件がいつ建築されたかで利用できる住宅取得支援制度が変わったり、手続きが変わったりします。
最も影響が大きいのは「新耐震(1981年6月以降)」と「旧耐震(1981年5月以前)」です。
旧耐震の場合、既存住宅売買かし保険を付帯するために耐震基準適合証明書が必要となり、戸建ては耐震改修が必要となり、マンションはそもそも既存住宅売買かし保険を付帯できない、ということも考えられます。
不動産広告の建築年月は謄本を元に記載されているケースが多いです。
注意したいのが、謄本に記載されている日付は建築後の登記日ということです。
新耐震・旧耐震は謄本の日付ではなく、建築前の確認申請が1981年6月1日以降かどうかで区分されるため、不動産広告で新耐震だとしても、実際には旧耐震ということが起こり得ます。
<旧耐震・新耐震の区分>
1981年5月以前…旧耐震
1981年6月1日~1984年3月31日…公的書類で確認申請日が確認できれば新耐震、謄本しか確認の方法がなければ旧耐震
1984年4月以降…新耐震
つまり、検討中の物件の建築年月が「1981年6月1日~1984年3月31日」だった場合は、確認申請日がいつだったのかを確認する必要があります。
住宅ローン減税の関係で多くの問い合わせをいただくのですが、新耐震のつもりでかし保険の手続きを進めようとしたら、実際には旧耐震扱いで保険が掛けられなかったという事例が聞こえてくるようになりました。
既存住宅売買かし保険は始まったばかりの制度で、一般の不動産事業者にはまだまだ浸透していません。
中古住宅を検討する際に、建築年月は思った以上に重要な情報ですので、うっかり見逃さないように注意してくだあいね。
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2017年11月20日 | 不動産購入, 資産価値, 資金計画
初めて家を買う時に、新築にこだわる人が多いです。
それでは、そこまで新築にこだわる理由って何でしょう?
色々なご意見があると思いますが、まとめると「新品であること」が大きいと思います。
問題なのは「新品であること」の裏で犠牲にしていることに目を向けさせないように住宅事業者が誘導していることです。
多くの住宅関連事業者は新築が売れないと困ります。
人口が減ろうと、空き家が増えようと、自分たちが食べていくためには新築を売らなければならないのです。
そして新築である理由をたくさん考えて消費者へPRします。
駅近、利便の良い立地は中古のエリアなので、少し劣る立地でも「新築だから」と勧めてくるのです。
そして消費者も「新築だから」と受け入れてしまうのです。
日本の住宅市場の問題点は、新築が売れないと困る事業者の方がメジャーであることです。
情報が消費者へ一方的に届くので正しく判断できる状況ではありません。
日本は人口減で、家が余ります。これは決定事項です。
(移民を受け入れるなど人口が増加する社会にならない限り)
単に人が減るだけでなく、極端な少子高齢社会を迎えます。
今から家を買う方が、家を売るタイミングとなる30年~40年後は、今より圧倒的に家を必要とする人が減ります。
※余談ですが、後期高齢期を快適に過ごすには、自宅の資産化、年金化が不可欠になります。
後期高齢期に必要なコストも今よりずっとシビアになります。
(今の年金制度が維持継続できるかについては、ここで述べるまでもないと思います)
一部のお金持ちを除いて、一般的な人はもはや住居費を消費する余裕がありません。
住宅ローンの支払いがそのまま将来への貯蓄になる買い方が必要です。
将来人口が減っても売れる、貸せる立地選びこそが第一です。
また、建物価値は経年で棄損してしまいます。新築の方が棄損の割合が大きくなる傾向があります。
私達の親世代が家を買った時とは状況が違います。
新築を買うという贅沢ができる人は限られると考えた方が賢明です。
問題は、現時点では買おうと思えば新築を買うことができると言う点です。
そして今新築を買ってしまった人は数十年後、自分が年を取ってから現実を突きつけられるのです。
今の家の買い方が将来の自分の選択肢に大きく影響を及ぼします。
ここまでを踏まえて再度問います。
「その新築には将来の家族のリスクを天秤にかけるほど価値はありますか?」
(買って5年も経過すれば新築である満足感なんてキレイに吹き飛びます。)
住宅業者が新築を勧めるのと同じかそれ以上に、「中古」がお勧めである理由も十分にあります。
住宅業界の甘言に踊らされないで、住宅は資産であることを冷静に検討しましょう。
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2017年11月18日 | お金, ローン, 不動産購入, 手付金, 資金計画
不動産の資産価値は立地です。
しかし、物件情報や価格に目がいって、肝心の立地をよく検討しないのが一般的な家の買い方です。
今回は購入エリアの検討についてご紹介します。
エリアの検討というと、まず始めに「どこに住みたいか」という問い掛けになる人が多いと思います。
勤務先からのアクセスとか、知っている街なのかどうか、最も狭い選択肢だと子供の学区域内だとか、個人的な都合が表に出てきます。
しかし、まず最初の検討方法としては「どこに住むことが出来るのか」を検討することです。
年収や資産状況から選択することができるエリアと選択できないエリアを知ることが大切です。
物事を検討するのに、選択肢は多いに越したことはありませんが、住宅購入では多くの人が自ら選択肢を狭めてしまうのが多いのです。
検討初期段階から月々の返済額はいくらまで、と選択肢を狭めてしまう人がいますが、これも得策ではありません。家計における住宅費の考え方も固定的ではないので、検討段階では選択肢を限りなく広く情報を得ることが大切です。
例えば月々の返済額から3000万円の家を検討しているとします。3000万円以下の物件を探しています。
しかし、この人の年収では4500万円までローンを組むことが可能だと仮定します。
もし、3000万円の家の価値が20年後に2000万円に毀損し、4500万円の家は20年後でも4500万円を維持しているとするとどうでしょうか。
この場合、3000万円の家を選んだことではなく、4500万円の可能性を検討しないことが問題です。
購入金額ではなく、最終的にいくらで資産化できるかが不動産の資産価値で、物件価格の高い・安いではなく、まずは資産価値が維持できるエリアの選定が重要です。
※この例は収入の限界ギリギリまで借りましょうという意味合いではありません。
しかし家計負担という条件だけで、選択肢を削ってしまって結果的に資産価値を毀損してしまうのでは元も子もありません。まずは全ての情報を並べてから条件を加えて絞り込むのが良い検討の手順です。
住宅の価格は都市中心部から離れれば離れるほど安くなる傾向があるので、広域エリアの物件情報を並べることでおおよその購入可能範囲が見えてきます。意外と都市中心部寄りにも選択肢あることがわかります。
次は狭域立地です。
駅からの徒歩分数やハザードマップを参考に条件を加えエリアを絞り込みます。
自治体の人口動態なども検討して、将来的にも人が集まる街を選びます。
ここまで来てようやく個人的な都合が条件に出てきます。
つまり、資産価値重視で選んだ街と個人的に都合の良い街を天秤にかけます。
資産価値が下がりにくい住宅購入は自分にとって100%満足な物件選びではなく、自分にとって70点、他の人にも70点の物件選びです。
特に物件探しの始めの段階で個人的な条件だけを優先してしまうと、物件探しも難航しますし、仮に見つかったとしても資産価値とは無縁の住宅購入になってしまいます。(家を消耗品にする買い方です)
何より他に最適な選択肢があるにも関わらず、検討すらしないという事態に陥ってしまいます。
カザールホームでは全国ほぼ全ての物件情報を御客様自身が自由に閲覧することができ、検討エリアの情報を一覧にしてお渡しすることもできます。
この一覧の情報は、多くの物件情報を並べて閲覧できるので、初期段階の広域エリアの検討で特におすすめです。
これからの人口減・家余り時代では、そもそも買い手も借り手もつかず現金化できない不動産が増えます。
今の家の買い方が将来の人生を左右すると言っても過言ではありません。
必要な情報は十分に検討して、よりよい住宅購入にしてくださいね。
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